タンザニア国営経営ロッヂの破綻


先にも書きましたが、タンザニアの主たるロッヂは長らく国営でした。
アフリカ式社会主義という事で、ある種日本と同じような鎖国状態に
ありました。
手配会社も国営で、北部(セレンゲティ国立公園を中心とした地域)
と南部(ミクミ国立公園を初めとするセルー動物保護区、ルアハ
国立公園等のマニアックな地域)と管轄が同じ国営でも担当が分か
れていました。
勿論現在でも、同じ私立の手配会社でも、北部と南部の同一手配は
管轄が別れてその意思疎通が中々難しいですが、ここでは北部の
ロッヂに関して書きます。

その当時マニャラ湖ホテル(マニャラ湖)、ンゴロンゴロ・ワイルド
ライフ・ロッヂ(ンゴロンゴロ)、セロネラ・ワイルドライフ・ロッヂ
とロボ・ワイルドライフ・ロッヂ(セレンゲティ)が主たるロッヂでした。
特にセレンゲティのセロネラとマニャラ湖は稼ぎ頭でした。

国営時代でも一時は、ケニア、マサイ・マラ国立保護区とセレンゲティ
国立公園との国境がまだ自由に行き来出来た頃は、ロボもかなり繁盛
していました。と云うのもセロネラは地の利は良いけど、サービスも食事
も今一なので、敢えてロボに宿泊する方、ケニア側からお茶を飲みに
来たり、タンザニア側からはマサイ・マラのキーコロック・ロッヂ(此処
も地の利は抜群)へと行き来する時代でした。

当然資本主義ケニアと鎖国のような状況のタンザニア経済では経済力
の差が生まれ、ケニアとタンザニアの観光面での利害関係にヒビが入り、
国境が閉鎖され、最終的には国営のロッヂを南アフリカ資本へセットで
売りに出した訳です。

売りに出されて数年は全くの手付かず状態でした。その間も予約が途切
れず、ありがたいお客様から収受した金額は殆どがロッヂの上層部の
ポケットに入ったとドライバー達は言います。

又実際、現在の運営の現場では、インド人が現場監督をしており、
あちこちでその良し悪しが見え隠れしています。

大きくは、外見が必要以上に立派な事。それに比して室内のインフラ整備
は殆どが表側のみで、1枚絨毯を剥がせば排水しない水が溢れ出したり
と。。。悲しい事実があります。

写真左:セロネラ・ワイルドライフ・ロッヂの中庭の道に何のための
     フェンスか??
写真右:ンゴロンゴロ・ワイルドライフ・ロッヂのベランダ

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