まだデジカメが出現していなかった頃、サファリではカメラで動物ハン
ティングする人と、ただご自分の目でじっくり見る人とに分かれていた
と思います。
その後ビデオが普及し、更に誰でもが持てる位の小ささのデジカメが
普及して、携帯等でも撮れるようになると何処でも気軽に皆さんが楽
しんで写すようになったと思います。
しかしフィルム使用時代は、そのカメラ・レンズの大きさや重さそして
持参するフィルムの数で荷物の大部分を占めていました。又貴重品・
精密機械なので手持ちになる事が多く、そんな簡単に誰でもがという訳
には行きませんでした。
又サファリ中、目で観ているお客さん達はカメラを撮り終えて満足した
人達とペースが合わなかったと思います。カメラの方は撮る事、にのみ
集中し、ご自分の目で見る事より次の被写体へと気持ちが逸ったのだと
思います。更に現在のデジカメのように即その場で撮れ具合は確認が
取れませんでしたが、次へ行こう、もっと別の撮りたい動物を探そう的な
暗黙の行動から、ご自分の目で必死に見ている方々にとってはまだまだ、
もっと記憶に留めるためにもっとじっくり見ていたいとのご希望を持たれて
いたと思います。
又場合によっては望遠レンズの性能の違いから、車の止まる位置も必然的
に異なって来ます。その調整は撮影慣れしているドライバーは実際上手く
止まります。
ドライバーの止め方で不足な場合はお客様は勿論、同行する添乗員も気
を配る事になります。
こんな感じでお客様方全員が肉食獣なり見たい動物が一致していれば左程
悶着は起こりません。
大変なのは、動物だけの方と鳥好きの方々が乗り合わせた場合です。これは
非常に添乗員やドライバーにとって軋轢です。
動物が居ない場合は、植物や昆虫そして景色は勿論、鳥をお知らせして
何とかご興味を持って頂こうと思いますが、概して動物だけにしか興味
の無い方の方が、失礼ながらそういった雰囲気に耐えられない方が多いです。
又鳥好きの方々の追う目線は動物好きの方々と全然距離感が異なります。
鳥の場合は小さい目標物が多いので、かなり近場を見ていらっしゃいます。
動物の場合は、小動物であったとしても結構距離があっても一様に遠く
まで見通しているような気がします。