タンザニア北部のサファリの基地となるアルーシャの町からンゴロ
ンゴロ自然保護区入り口までの幹線道路は、まだ素晴らしく綺麗
な状態で利用されています。そろそろ路肩が・・・、と思いますが、
上手に修復されています。
あれから何年経つでしょう。
日本のODAプロジェクトです。その援助の仕方や中身がどうあれ、
強力なタンザニアの観光収入源に繋がった事は明白でしょう。又
日本の技術と日本からしっかり持ち込んだ材料(現地タンザニアの
資材は使用せず?)の堅実さからか、今までしっかりとその役目を
果たしている事に誇りを感じます。
昨今、タンザニアの北部セレンゲティ国立公園北部の道路建設が
明らかになり、反対運動が静かに起きています。
反対運動の懸念は、ヌーが年に1回、壮大な周遊移動をセレンゲティ
国立公園(厳密にはンゴロンゴロ地区も含む周辺地域)で行う事。
特に、6月下旬頃から10月上旬頃に掛けてその集団約180万頭共
謂われる4割強が,ケニアのマサイ・マラ自然保護区へ移動・滞在
します。
その彼等の周遊行動パターンが、丁度セレンゲティ西部から北部へ
更に東部から南部へと向かうため、その北部の道路建設は、彼等の
生態や習性、行動パターンを大きくきく混乱させるだろうとの見方
からです。
ダルエスサラーム・ロイター時事発表によると、”ユネスコは28日、
ユネスコの世界遺産に登録されているタンザニアのセレンゲティ
国立公園に幹線道路を建設する計画について、タンザニア政府が
再検討する方針である事を明らかにした。”
更に”ユネスコは国際社会に対し、代替ルート建設のための支援を
タンザニアに提供するよう求めた。代替ルートはセレンゲティ国立
公園とンゴロンゴロ保護地域の南方。世界銀行は今年3月、
タンザニアに対し、セレンゲティの道路建設計画を中止させるための
代替案を提示した。”とある。
http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPjiji2011062900315
現地のドライバー等に意見を聞くと彼等は一様に、ヌーは公園の
外側を通っていて、建設予定の道路は舗装しなければ全然影響が
ない!と。
タンザニア・サファリのバイブル”セレンゲティは滅びず”の著者、
B&Mクシーメック親子が今生存していたら、何を思っただろうか?