セレンゲティ国立公園の超老舗ロッヂはナービ・ヒルの公園口から
到着すると、いつも一種独特の安堵感があります。朝・晩の涼しさ
からは程遠い日中の照り返しは、正に今の日本の様です。但し湿気
が少なく、日陰に入れば風が吹くと妙に涼しく1枚羽織ってしまう位
です。
レセプションで手続き中、かっては涼しい風が行き交っていましたが
今や閉じ込められた蒸し暑さが漂います。他のロッヂの真似?
(イエ良い方に向かうのだから歓迎ですが)でおしぼりと飲物
(ウエルカム・ドリンク)がサービスされます。但しドライバーには
配られませんが!
ガランとした埃っぽい部屋に入って早速、きしむ床の靴音に戸惑い
ながらカーテンを開けます。そこにはあの黄金色の草原が広がり
ます。
時に、夜はカバや縞馬が草を喰み、ライオンの咆哮が聞こえ、
ハイラックスの鳴き声やたまに威嚇するヒヒの吠え声が響き渡り
ます。朝方には鳥達のかろやかな唄声!!
これは草原の中に建つロッヂ故。何と清々しいのでしょう。
出来るものなら今からでも即行きたいです・・!
食事が悪かろうとお湯や電気の点く時間帯に制限があろうとサファリ
だけの楽しみに変わりがない!そうです、若いなら尚更、耐えられます!
これがセロネラ・ワイルドライフ・ロッヂの醍醐味です。
以前はこのロッヂの半径80km圏内がオフロード禁止でした。今や
国立公園内全部がオフロード禁止です。
公園の規則変更後、セレンゲティ・リバー沿いに棲んでいるヒョウ
達に取っては好都合でしょうが、観光客・サファリ客に取っては
更に先の地域に行かざるを得ません。かってのキャンプ地の番号
16番(クミナスィタ=スワヒリ語)まで向かわざるを得なくなり
ました。
それでもこの道路沿いに点々と植えているアカシアの樹上に、それぞれ
ヒョウが1頭づつ居た事もありました。
これぞ偉大なるかなセレンゲティ国立公園!!
写真左:ナービから入ってセロネラ・ワイルドライフ・ロッヂへ続く道
右:のどかなセレンゲティ草原風景(野崎 敏彌 様 ご提供)