サファリの被写体

サファリ中動物でも鳥でも肉眼で観察している場合、じっくり見れる事、
色々動かないで、その場でじっくり居られる事は、サファリだけでなく、
そのご旅行全体に対しての満足度も高くなると思います。

“ライオンを見ました~” だけでなく雌雄の違いは勿論、年齢・行動中の
特色・一般的な生態に到るまでストーリーが広がるともっと楽しいですね。

一般的に、大型哺乳類に関する動物の知識は皆さん沢山お持ちだと思い
ます。単純にアフリカ初めて~と云う方よりは、やはり日頃から動物が
好きで、一度アフリカに来たかったと云った方々が圧倒的かと思います。

TVでも動物番組は多いですし、例え番組で喰い付きが不足であっても、
説明に多少不備があっても、視聴者の方はどんどん知識を蓄えていらっ
しゃると思います。

そんな中で、ドライバーや添乗員が更なる知識を披露する事は結構難
しいです。時に研究者でも見た事のないような知り得ない不思議な行動
を彼等が取る事もあるからです。よって動物の観察は其の動き、一連の
行動に非常に魅力があります。

鳥はその行動も去る事ながら、むしろ形態が先ず先に観察の対象になり
ます。時に図鑑ですら、影に隠れていて大事なポイントに説明が触れて
いない事も有り、分からない事だらけです。それが醍醐味なんですね。

光線によっても全然色合いが違って全く別の鳥に見えます。鳥は雄の方が
派手で分かり易いですが、雌や若鳥、飛んでいる翼だけでは本当に難しい
です。

そんな訳で目だけに頼ると思い出は美しく楽しいのですが、残念ながら
後で細部の確認が取れない分悲しいです。カメラで撮す事は凄い証拠に
なりますので、両方の行動が取れると一番良いでしょう。

写真左:ケープ・ティール(翼の下に隠れたエメラルド・グリーンは殆どの              
     鳥図鑑で説明ナシ)
   右:ナマズを咥えたサドル・ビル・ストークの胸にある赤い禿は何のため?

あなたはサファリ中は動物派それとも鳥派?

動物派は正しくアフリカ初めての方でも、もう60回以上という方でも
皆さん大好きですよね~。特にヒョウ、チーター!勿論象とかキリン、
縞馬と挙げたら動物の種類全部に及ぶかも知れません。

それに比べて鳥派は結構影に隠れていて?、表には出て来ないのでは?

でもそれこそ、マニアックな方はご自分で写真を撮り、声を収集し、データ
を記録し、まとめてデジタル図鑑を作らんばかりです。実際膨大なデータ
を持っておられる方がいらっしゃいます。貴重ですね。

鳥は嵌ると本当に面白いですよ。雄・雌の区別から始まって成鳥、幼鳥、
ひな、卵、尾羽や羽の形の違いや色合い等、もう一杯覚えるべき特色が
あって楽しくてしょうがありません。相手は小さいし、動きも早くそれこそ、
うまく相手を見破ったり、写真が撮れたりしたら、完璧にしてやったり!です。

勿論ヒョウだって、チーターだって別の楽しみが一杯有ります。

つまり何を見ても自然界は美しく素晴らしいという事ですね。

写真左: シュモク鳥 Hammerkop(ハマーコップ)
   右: 姫八チクイ 野崎 敏彌 様 ご提供

サファリの目的

まだデジカメが出現していなかった頃、サファリではカメラで動物ハン
ティングする人と、ただご自分の目でじっくり見る人とに分かれていた
と思います。

その後ビデオが普及し、更に誰でもが持てる位の小ささのデジカメが
普及して、携帯等でも撮れるようになると何処でも気軽に皆さんが楽
しんで写すようになったと思います。

しかしフィルム使用時代は、そのカメラ・レンズの大きさや重さそして
持参するフィルムの数で荷物の大部分を占めていました。又貴重品・
精密機械なので手持ちになる事が多く、そんな簡単に誰でもがという訳
には行きませんでした。

又サファリ中、目で観ているお客さん達はカメラを撮り終えて満足した
人達とペースが合わなかったと思います。カメラの方は撮る事、にのみ
集中し、ご自分の目で見る事より次の被写体へと気持ちが逸ったのだと
思います。更に現在のデジカメのように即その場で撮れ具合は確認が
取れませんでしたが、次へ行こう、もっと別の撮りたい動物を探そう的な
暗黙の行動から、ご自分の目で必死に見ている方々にとってはまだまだ、
もっと記憶に留めるためにもっとじっくり見ていたいとのご希望を持たれて
いたと思います。

又場合によっては望遠レンズの性能の違いから、車の止まる位置も必然的
に異なって来ます。その調整は撮影慣れしているドライバーは実際上手く
止まります。

ドライバーの止め方で不足な場合はお客様は勿論、同行する添乗員も気
を配る事になります。

こんな感じでお客様方全員が肉食獣なり見たい動物が一致していれば左程
悶着は起こりません。

大変なのは、動物だけの方と鳥好きの方々が乗り合わせた場合です。これは
非常に添乗員やドライバーにとって軋轢です。

動物が居ない場合は、植物や昆虫そして景色は勿論、鳥をお知らせして
何とかご興味を持って頂こうと思いますが、概して動物だけにしか興味
の無い方の方が、失礼ながらそういった雰囲気に耐えられない方が多いです。

又鳥好きの方々の追う目線は動物好きの方々と全然距離感が異なります。
鳥の場合は小さい目標物が多いので、かなり近場を見ていらっしゃいます。
動物の場合は、小動物であったとしても結構距離があっても一様に遠く
まで見通しているような気がします。

続ボツワナの公園事情

モレミが公園として成り立った経緯は先住民と平和的に交渉が済んだ的
なお話でしたが、現在もまだボツワナ国内の裁判所では中央カラハリ野生
動物保護区の周辺に住むサン人が、カラハリ(Kalahari)砂漠から追われ
たという事に訴えを起こし、2年以上にも及ぶ裁判を行っているという記事
が目に付きました。
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2152954/1162349

政府が別の土地に強制的に移転させたという事実は、では、動物保護の
方が、人々の生活権より上位に位置付けられるのか逆に問題になって
来ます。

時間的には後から人間がその場に侵食して来たのかもしれませんが、
その後今までの共存共栄の仕方に無理が生まれたのでしょう。

タンザニア、マニャラ湖国立公園では公園の側道にバナナ園があり、
時期によっては象が村の中まで入り込み人々の生活を脅かすと。

ケニアでは密猟取締で没収された膨大な量の象牙を又見せしめの為に
燃やしたそうな。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110721/mds11072109440000-n1.htm

どんな解決策が両者にとって最適なのか最良なのか難しい課題ですが、
棲息数が増えたから、被害がひどいからと単純に殺処分するやり方は
余りにも人間の傲慢さに通じるように思えます。

失われた命は二度と戻って来ません。あの数ある野生動物達の存命は
この限り無く膨張し続ける莫大な数の動物、人間の強欲で左右されるもの
ではないでしょうと・・・。

ボツワナの国立公園事情

お話しする地域が南部アフリカに移りますが、昨日ボツワナ大学歴史学科
教授の講演会に行って来ました。

講演内容は”オカバンゴ・デルタのモレミ自然保護区の歴史:アフリカに
於ける人間・野生動物・資源管理”でした。

1時間半にも及び、一気に英語でのお話、聴取は正直言って集中力が時々
途切れ疲れました。ただ講師の先生が強調したかったのは、ボツワナの
モレミ公園の成り立ちは、諸外国が世界で初めて設立されたイエロー
ストーン国立公園の踏襲で、植民地時代の国境等の境界線の名残を留めた
形の作り方になっている事とはかなり異なり、現地の人々(先住民族)の
生活・習慣を守りながら設置したと云う点かと思いました。本来なら英文
でも良いのでレジメが欲しいところですが、地図と参考文献一覧ばかりで、
ちょっと肝心な部分が再確認出来ないのが残念です。

ただケニアの知名度に比して、タンザニアは殆どコーヒー位しか認識度は
なく、ボツワナに至っては何処?そんな国あったの?でしょうか。
もっとも最近は、従来の牛肉生産からダイヤモンド工業に至るまで経済的
に発展し、アフリカでは強力な国家となった事で有名ですが・・・。

北アフリカの豊かなアンゴラ山塊から流れ着いた水は、オカバンゴ・デルタ
の豊かな植生を生み、沢山の動物達を育てています。直ぐ近くにはナミブ
砂漠が広がるも、これらの貴重な自然生態系は今後もずっと途切れる事
なく、人間によって更に破壊される事なく、永続する事を願って止みません。

地球の変化

既に4ヶ月以上も経ち今だ収拾しない福島東電原発、どうにもいたたまれ
ませんが、何も福島だけの事ではなく、もう日本中イエかなりの海域にも
影響は広がっていると思います。セシウムに汚染された牛肉が全国に
出回ってしまった云々と謂われていますが、今は大丈夫と言われている
海産物(魚介類等)全てにおいても当然、何日の日か近い将来、又汚染
されたとその数値が発表されるのではないでしょうか?

環境汚染・地球温暖化が唱えられて以来、アフリカ一高い山、タンザニア
のキリマンジャロ山(5985m)はその雪冠が年々少なくなっている事を
目の当たりにすれば、決して嘘ではないれっきとした真実・重大な現実
だと気が付きます。

又生態系で言えば、最近大型獣、サメやライオン、狼といった捕食動物
の数が減少傾向にあると謂われています。確かに草原で見るライオンは
少なくなったと思います。第一プライドの数も去る事ながら、仔供の数
が少ないです。

地球は現在、有史以来6度目の大量絶滅期の最中らしいです。しかし、
過去の大量絶滅と全く違うところは、今回は完全に人類の活動によって
引き起こされているという点で、土地利用の変化や気候変動、公害や汚染、
乱獲や密漁による動物や魚の減少などを通じて、生態系の頂点である大型
の捕食動物が消滅しつつある。生態系の頂点の消滅は、食物連鎖の頂点
が自然の生態系の構造、機能、多様性に多大な影響をもたらして機能する
事で、最終的に人類を守っているため、強いては人類の破滅に通じると・・・!

地球の変化

既に4ヶ月以上も経ち今だ収拾しない福島東電原発、どうにもいたたまれ
ませんが、何も福島だけの事ではなく、もう日本中イエかなりの海域にも
影響は広がっていると思います。セシウムに汚染された牛肉が全国に
出回ってしまった云々と謂われていますが、今は大丈夫と言われている
海産物(魚介類等)全てにおいても当然、何日の日か近い将来、又汚染
されたとその数値が発表されるのではないでしょうか?

環境汚染・地球温暖化が唱えられて以来、アフリカ一高い山、タンザニア
のキリマンジャロ山(5985m)はその雪冠が年々少なくなっている事を
目の当たりにすれば、決して嘘ではないれっきとした真実・重大な現実
だと気が付きます。

又生態系で言えば、最近大型獣、サメやライオン、狼といった捕食動物
の数が減少傾向にあると謂われています。確かに草原で見るライオンは
少なくなったと思います。第一プライドの数も去る事ながら、仔供の数
が少ないです。

地球は現在、有史以来6度目の大量絶滅期の最中らしいです。しかし、
過去の大量絶滅と全く違うところは、今回は完全に人類の活動によって
引き起こされているという点で、土地利用の変化や気候変動、公害や汚染、
乱獲や密漁による動物や魚の減少などを通じて、生態系の頂点である大型
の捕食動物が消滅しつつある。生態系の頂点の消滅は、食物連鎖の頂点
が自然の生態系の構造、機能、多様性に多大な影響をもたらして機能する
事で、最終的に人類を守っているため、強いては人類の破滅に通じると・・・!

続セロネラ・ワイルドライフ・ロッヂ

セレンゲティ国立公園の超老舗ロッヂはナービ・ヒルの公園口から
到着すると、いつも一種独特の安堵感があります。朝・晩の涼しさ
からは程遠い日中の照り返しは、正に今の日本の様です。但し湿気
が少なく、日陰に入れば風が吹くと妙に涼しく1枚羽織ってしまう位
です。

レセプションで手続き中、かっては涼しい風が行き交っていましたが
今や閉じ込められた蒸し暑さが漂います。他のロッヂの真似?
(イエ良い方に向かうのだから歓迎ですが)でおしぼりと飲物
(ウエルカム・ドリンク)がサービスされます。但しドライバーには
配られませんが!

ガランとした埃っぽい部屋に入って早速、きしむ床の靴音に戸惑い
ながらカーテンを開けます。そこにはあの黄金色の草原が広がり
ます。
時に、夜はカバや縞馬が草を喰み、ライオンの咆哮が聞こえ、
ハイラックスの鳴き声やたまに威嚇するヒヒの吠え声が響き渡り
ます。朝方には鳥達のかろやかな唄声!!

これは草原の中に建つロッヂ故。何と清々しいのでしょう。
出来るものなら今からでも即行きたいです・・!

食事が悪かろうとお湯や電気の点く時間帯に制限があろうとサファリ
だけの楽しみに変わりがない!そうです、若いなら尚更、耐えられます!

これがセロネラ・ワイルドライフ・ロッヂの醍醐味です。

以前はこのロッヂの半径80km圏内がオフロード禁止でした。今や
国立公園内全部がオフロード禁止です。

公園の規則変更後、セレンゲティ・リバー沿いに棲んでいるヒョウ
達に取っては好都合でしょうが、観光客・サファリ客に取っては
更に先の地域に行かざるを得ません。かってのキャンプ地の番号
16番(クミナスィタ=スワヒリ語)まで向かわざるを得なくなり
ました。

それでもこの道路沿いに点々と植えているアカシアの樹上に、それぞれ
ヒョウが1頭づつ居た事もありました。

これぞ偉大なるかなセレンゲティ国立公園!!

写真左:ナービから入ってセロネラ・ワイルドライフ・ロッヂへ続く道
     右:のどかなセレンゲティ草原風景(野崎 敏彌 様 ご提供)